チョロギの糖尿病や心臓血管患者に対する栄養補助効果が明確

By Gary Scattergood

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チョロギの糖尿病や心臓血管患者に対する栄養補助効果が明確

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新しい研究によると、チョロギには栄養的にも健康上でも利点があると強調され、今回重要な生物活性を有する9つの化合物が初めて脚光を浴びた。

チョロギ(学名:S. affinis​は中国や日本で栽培されている食用の塊茎であり、たんぱく質、炭水化物、鉄分、ビタミンが豊富である。

Food Chemistry​」ジャーナルの中で、研究者によってチョロギの幅広い機能性食品や栄養学的可能性について強調されているが、その多くは未だに解明されていないと書かれている。

この研究では、塊茎からのエタノール抽出物が使用された。そしてチョロギの第2次代謝や栄養特性について新たな見識を決定づける植物性化学物質の分析が行われた。

我々の広範囲にわたる化学分析によりチョロギには生物活性が豊富な重要な化合物が数種類あることがより確実になった。この結果としてチョロギの食事療法は化学的に根拠があると示された。」と研究者は述べている。

ここで挙げられている化合物とは、ベルバスコシド、ロイコセプトシドA、マーティノシド、ハーパシド、8-O−アセチルハライド、メリットシド、5-O−アロシルオキシ−アウブビン、コハク酸、スタキオースの9種であり、これらには薬理効果のあるものが含まれていると言われている。

ベルバスコシドには抗炎症性、抗痛覚過敏症、抗酸化剤、そして抗がん効果も含めて、幾つかの興味深い​薬理学的特性があると発表している。

ロイコセプトシドAとマーティノイドは重要なエストロゲン特性、抗酸化特性を示す。

一方、ハルパジド、8−O−アセチル−ハルパジド、メリトシド、5−O−アロシルオキシ−アウクビンは新しい化合物として分類されており、チョロギの属すイヌゴマ属の他の品種からも発見されている。

代謝異常

ハルパジドは骨粗鬆症の治療に使われている。8−O−アセチル−ハルパジドには抗菌性があり、一方、メリトシドと5−O−アロシルオキシ−アウクビンは適度な抗酸化活性があり、これらの化合物にはは抗炎症効果があるとされている。

コハク酸は抗けいれん薬としての機能を持つが、この研究では鎮静剤や抗不安薬としての効果もあると付け加えている。

最後に、スタキオースは、チョロギのマーカー化合物で他の野菜、特に豆類にもある。スタキオースはバルク甘味料として、特に飲料に、サッカロースの代わりとして使用されている。スタキオースには機能性食品のプレバイオティック成分としての高い可能性があり、血漿グルコース値を下げるとともに、有害なバクテリアの増殖を制限することができると研究は指摘した。

チョロギは完全な機能性食品であり、栄養学的な可能性はまだ解明されていないが、研究者は糖尿病患者や心臓血管疾患患者にとっては助けになる可能性があるとしている。

資料:「Food Chemistry」ジャーナル

DOI: 10.1016/j.foodchem.2016.10.096

“Polar constituents, protection against reactive oxygen species, and nutritional value of Chinese artichoke (Stachys affinis Bunge)” ​(チョロギの極性成分,反応性酸素生成物防護及び栄養価)

作者: Alessandro Venditti, Claudio Frezza, et al.

The English version of this story appears here​.

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