東北大学の研究陣は、アスペルギルス・カワチとラクトバチルス属によって発酵された遊離トリプトファンとトリプタミンが豊富な独特の形態の変性米ぬかを使用した。
その潜在的な防御効果を評価するために、研究陣は血清炎症性サイトカインおよび結腸細胞の前炎症性遺伝子発現を確定した。
「私たちの結果は、結腸短鎖脂肪酸の調節と炎症性遺伝子発現に関連した、マウスモデルにおける潰瘍性大腸炎に対する発酵米ぬかの防御効果を示している」とJournal Nutrientsに記している。
この研究では、マウスを対照群、米ぬか補給群、および発酵米ぬか補給群の3つの群に分けた。
誘発性潰瘍性大腸炎に罹患した後、結果は対照および米ぬか群の結腸組織においてより高い急性炎症を示した。炎症性サイトカインTNF-αおよびIL-6の血清レベルも、対照群および米ぬか群で高かった。さらに、発酵米ぬか中の高含有のトリプトファンおよびトリプタミンは、疾病が発現された後の結腸短鎖脂肪酸の産生を増加させた。
大腸炎軽減
研究者らは、発酵米ぬかの抗炎症効果は、高レベルのトリプタミンによる可能性があると仮説を立てた。
「発酵プロセスは、発酵米ぬか中のタンパク質および食物繊維含量を豊富にするかもしれないが、どの特定の成分が大腸炎の減少に関与するかは分かっていない。発酵の間、Ahrリガンドとして作用するトリプタミンはほぼ10倍に増え、Ahrは炎症の免疫調節物質として注目されている。」
高レベルの食物繊維とプレバイオティクスは腸内短鎖脂肪酸濃度を上昇させるが、発酵米ぬかによる潰瘍性大腸炎の発生を調べた研究はほとんどないと付け加えた。本研究では、糞便および結腸の短鎖脂肪酸レベルは、対照および米ぬか群よりも発酵米ぬか群で有意に高かった。
有益な微生物の増殖を選択的に促進するプレバイオティクス基質もまた、過敏性腸症候群の患者における短鎖脂肪酸産生の変化を誘発する。したがって、発酵米ぬか補充は腸内微生物を変える可能性がある」と記した
研究陣は、米ぬかの複式発酵がその機能的価値を高めると結論づけ、「本研究は、腸炎症性疾患を予防するための栄養補助食品としての発酵米ぬか利用の可能性を示している」と付け加えた。
出典: Nutrients
“Dietary Supplementation of Fermented Rice Bran Effectively Alleviates Dextran Sodium Sulfate-Induced Colitis in Mice”
(発酵米ぬか補充によるマウスモデルにおけるデキストラン硫酸ナトリウム誘発性腸炎の効果的軽減)
著者:白川 仁等