緑茶のチカラ? 低カフェインは抗ストレス特性を高める

By Kacey Culliney

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緑茶のチカラ? 低カフェインは抗ストレス特性を高める
日本の研究者らは、テアニンがより顕著になるにつれて、緑茶中のカフェインを減らすことが抗ストレス特性を増強し、睡眠を助けることができると主張している。

交叉二重盲検試験で、カフェインと通常の緑茶を飲んだ20人の中年の市役所職員のストレス反応と睡眠パラメーターを比較した。

ストレスレベルは、唾液アルファ アミラーゼ活性(sAA)、ストレスマーカーと考えられる口腔内酵素、およびシングルチャネル脳波図(EEF)で測定された睡眠パラメーターを測定し、主観的ストレスと疲労も考慮した。

「低カフェイン緑茶を摂取した参加者は、通常の緑茶よりもストレスの指標であるsAAのレベルが有意に低く、さらに、低カフェイン緑茶の摂取は、睡眠の質を大幅に改善し、月曜日の朝の疲労自覚症状を軽減させました。これらの結果は、緑茶中のカフェインの減少がストレスを軽減するのに有益であることを示唆しています。」と研究者らは述べている。

微妙なバランス - テアニンのためのより多くのスペース

研究陣は、葉に含まれるアミノ酸である緑茶中のテアニンは動物やヒトにおいて重大な抗ストレス効果と関連しているとし、この成分は、興奮性神経伝達物質のレベルを低下させるために脳内で働き、主要な抑制性神経伝達物質のレベルを高めて重要なバランスをとっていると述べた。

緑茶中のカフェインを(通常緑茶の1/4から1/5の範囲)減らすことにより、天然起源のテアニンはさらに突出した。 レベルは、通常緑茶の成分比1:1:0.5(テアニン、カフェイン、エピガロカテキンガレート(EGCG))が低減カフェイン緑茶では1:0.3:0.3となり1.2倍高かった。

これはテアニンがより顕著に作用するスペースを与えたことによるが、特に抗ストレスに関して他の成分が果たす役割については更なる研究が必要だと述べている。

今後の研究は、“緑茶成分のストレス低減効果の作用機序” を明確にすることである。

方法と所見 - 詳細

試験に先立って、すべての参加者は一週間、水のみを摂取してカフェイン洗浄を行った。その後、参加者は、毎朝3gのティーバッグと500mlの室温の水を使用して茶を調製し、夕刻まではこれのみを飲むようにした。また他の高カフェイン飲料を避けるようにした

本研究では、就労後の平均sAAレベル - 各参加者による自己測定 - は低カフェイン茶を摂取すると有意に低くなることが示された(p = 0.043)。 就労前のレベルも低くなる傾向を示した(p = 0.109)と研究者らは述べている。

睡眠パラメーターの結果は多数の測定においてほとんど差が見られなかったが、低カフェイン緑茶を飲む参加者は早朝覚醒時間(B2 WASO)が短く、深い睡眠のマーカーである非ノンレム睡眠の著しく高い比率を示した。

したがって、テアニンの摂取量が増加すると睡眠の質が向上する可能性が示唆された。

参加者が低カフェイン緑茶を飲んだ場合、疲労自覚症状が低い傾向にあり(p = 0.152)、月曜の朝の蓄積疲労感は著しく低いことが解った(p = 0.015)。

 

出典: Journal Nutrients
Published online July 19, 2017 – doi: 10.3390/nu9070777
“Reduced stress and improved sleep quality caused by green tea are associated with a reduced caffeine content” (カフェインを低減した緑茶によるストレス軽減と睡眠の質の向上)
著者: K. Unno 他

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