これは、東京の国立成育医療研究センターと東京大学が行った研究の重要な発見であった。
喘息と診断された3歳から8歳の38,679人の入院患者の全国データベースからの退院記録に基づき、研究者らは急性喘息悪化で入院した子供への肥満の影響を調査した。
患者はBMIと年齢により、低体重(3,177)、正常体重(28,904)、過体重(3,334)および肥満(3,264)の4つのカテゴリーに分類され、その後、30日以内の再入院、集中治療必要性、平均総入院費用、入院期間を4グループ間で比較した。
肥満患者では30日以内の再入院率が高く、正常体重の患者より平均0.12日、入院が長引く傾向にあることが判明した。
肥満の患者の3.6%が再入院となり、過体重児では3.1%、低体重児は3.2%であった。 正常体重の小児喘息患者の再入院率は2.9%と最も低かった。
より多くの注意
これは、喘息患者の病気の重症度を高める肥満と関連していたとする以前の研究と一致していた。
研究者らは、「肥満の子供は退院後、喘息をコントロールするには、より多くの注意とより大がかりなケアを必要とする」、「入院期間の違いは、気道管理、合併症、病気の重篤さなどの手順の難しさと複雑さを反映している可能性がある」と記し、「集中治療の必要性および総入院費用に関しては、4つのグループ間に有意差は認められなかった」と付け加えた。
研究者らはこの不一致の原因は、医療アクセス、長期治療の順守、および肥満および喘息の重症度に対する日米の差異などのいくつかの要因のせいであると考えた。
「小児の肥満は、急性喘息悪化で入院した日本の小児の30日以内再入院リスクの増加と大きく関連していた」と結論付けた。
「私たちの調査は、喘息を持つ小児における肥満予防に関し重要な情報を提供している。」
出典:Pediatric Allergy and Immunology
https://doi.org/10.1111/pai.12801
"Impact of pediatric obesity on acute asthma exacerbation in Japan"
(日本の急性喘息増悪化に対する小児肥満の影響)
著者:Yusuke Okubo等