植物性タンパク質の低摂取は、PMSによる運動能力障害を引き起こす:日本の研究

By Tingmin Koe

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植物性タンパク質の低摂取は、PMSによる運動能力障害を引き起こす:日本の研究
植物性タンパク質の不十分な摂取は、女性アスリートに月経前症候群関連のパフォーマンス障害を引き起こす可能性があると日本の研究者が発表した。

月経前症候群(PMS)は、月経前の数週間に起こる不安感、緊張、抑うつ気分、悲壮感、および気分変動などの身体的不快感または違和感を伴う心身の障害である。

食事習慣とPMSとの関連の証明には限界があるが、運動能力を損なうと言われている。

パフォーマンス向上植物?

このため、近畿大学の研究者らは、動物性と植物性タンパク質の摂食比率とPMSによる運動能力障害の関連性を調べるための調査を実施した。

研究者らは日本の大学スポーツの中で高い評価を受けている近畿大学の認可クラブのメンバーである18歳から23歳までの女性アスリート135名を評価した。

被評価者は自記入式調査票にダイエット履歴、人口統計学的属性の詳細、およびPMS関連の運動能力障害について記入後、PMS関連の運動能力障害を有する18名と障害のない117名の2つのグループに分けられた。

研究者は2つのグループ間の平均値と多変量調整平均値を比較した。

調整変数には、BMI、エネルギー摂取量、一日当たりの練習時間が含まれる。

2つのグループの間でタンパク質摂取量の差はほとんど見られなかったが、運動能力にPMSの影響を受けるアスリートは影響を受けないアスリート(平均 動物性タンパク質34.9gおよび植物性タンパク質26.9g)に比べ、より高い動物性タンパク質(平均50.6g)およびより低い植物性タンパク質(平均25.4g)を摂取していることが解った。

これは、植物性タンパク質摂取割合がPMS関連の運動障害の影響を受けているアスリート(39.3%)は、影響を受けていないもの(45.9%)よりも低いことを意味した。

限界と信念

研究者は、一般的にアスリート達は運動能力を向上させると思い、動物性タンパク質を大量に摂ることが多いと述べている。

しかしながら、この研究の知見に基づけば、植物性タンパク質摂取が不十分であれば、PMS関連の運動能力障害が誘発される可能性があることになる。

サンプルサイズが小さいため、研究者は被評価者が摂取した植物性タンパク質の成分を分析することができず、「一般の女性アスリートに当てはまる」とは言えないと述べた。

この研究の横断的方法はまた、明確な因果関係が確立されるのを妨げ、2つのグループの間でトレーニングによる体への負荷が異なっていた可能性があり、 後者はPMSの程度に影響を与えた可能性がある。

「これらの制限にもかかわらず、研究結果は食事中の植物性タンパク質の割合が低いことが、女性アスリートにPMS関連の運動障害を引き起こす可能性があることを示唆している」と結んだ。

出典:The Tohoku Journal of Experimental Medicine

https://doi.org/10.1620/tjem.244.119

"Low Proportion of Dietary Plant Protein among Athletes with Premenstrual Syndrome-Related Performance Impairment"

「月経前症候群によるパフォーマンス障害を有するアスリートにおける植物性タンパク質の低摂食比率」

著者:Keiko Yamada, Takashi Takeda

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