ネスレは、新しいDNA検査プラットフォームの上市により、日本でのパーソナライズトニュートリションの優先事項を示唆

この計画の最初のイニシアチブの1つは、ネスレウェルネスアンバサダーのプラットフォームで、血液やDNA検査の結果に基づいて顧客に栄養に関するアドバイスと食事習慣に関する情報を提供する。 

同社は、2017年10月にプラットフォームを開始する前に、新興企業であるジェネシスヘルスケアとハルメック・ベンチャーズと共同で、DNA検査と血液検査を行なった。

現在、約9万人の加入者がある。

加入者は結果を提出する前に自らの血液検査とDNA検査を実施するためのホームキットを受け取り、チャットアプリラインを使用してプラットフォームのAIが分析するための食事の写真を共有するとすぐに食事療法のアドバイスが提供され、ビタミン、マグネシウムまたはカルシウムを含む特製の緑茶風味の栄養サプリメントなど、17種類の推奨サプリメントの範囲から選択することもできる。

パーソナルタッチ​

このコラボレーションに関して、ネスレジャパンのメディア関連マネージャーのTokuo Hosokawa氏は、NutraIngredients-Asiaに「パートナーを選ぶ際は、特に信頼性の面で常に慎重です」と語った。

「私たちはジェネシスとハルメックをこの観点から選びました。彼らの家庭用テストキットは、我々が提供しようとしていたものとうまく適合しているからです。」

同氏は、血液やDNAの検査結果に基づく個別化された食事療法のアドバイスが「私たちのサービスの最も重要な部分」であり、ネスレジャパンはユーザーの食生活の「不足を補う」ために、ビタミンやミネラル 、ケールスムージーを含む機能性飲料、コラーゲンおよびアミノ酸を含む乳飲料を薦める予定です。」

現在、ネスレは日本のみでこのプラットフォームを実施しているが、スイスの取締役会メンバーは、同社の他の市場で同様のヘルスケア活動を開始する可能性を検討するためにネスレジャパンを訪れている。

しかし、同社は全てを明らかにしたわけではなく、Hosokawa氏は単に「他のネスレ市場が我々のイニシアチブに興味を持っていることを知っている」と言っているだけである。

より長くより良い暮らし​

このプラットフォームは高齢者のためだけではなく、同社はシニア層ができるだけ健康に暮らせるよう、サービスをさらに進歩させることを目指している。 そのために、フランスの保険会社Axaと協力して、従業員向けのプラットフォームを促進し、両社の顧客データを使用して新しい医療サービス開発に取り組んでいる。

Hosokawa氏は、「パートナーシップ契約には、健康寿命と健康および生産性管理の延長が含まれており、私たちは健康と生産性の管理を強化し、健康促進に焦点を当てたオンラインプラットフォームの共同運営を行い、医療サービスと医療保険の共同研究を開始しています」と述べた。

国際的事例の設定​?​

ネスレジャパン CEO Kozo Takaokaは、人口が高齢化している他の先進国でも、これがネスレのモデルとなると考えている。

実際、スイスのネスレ幹部は、日本での同社のイノベーションを見習っており、スイス本社のチーフ・イノベーション・オフィサーの地位にTakaokaを昇格させて、ここ数年、かなりの利益を上げてきた。

このイノベーションにより、ネスレジャパンが企業全体の収益性に大きく関与すること

することとなり、昨年の全体の売上高は2010年から30％増加し、同社の先進国市場の0.7％と比較してネスレジャパンの売上高は2.8％増加した。

また、ネスレジャパンはeコマースチャネルを開発しており、これにより売上高は20％に達すると予測されている。 Takaoka氏によると、この数字は他の多くの食品会社が達成することができる数字よりもはるかに高いとの事。

時代と共に進む​

Takaoka氏は厳しい競争、先進国の人口減少、急速な技術の進歩の中で、「医療産業は食品会社が生き残る唯一の方法です」と述べている。

また、単にサプリメントを販売するだけではなく、顧客にあった栄養解決策を提供することで、各顧客の「無意識の問題」を解決する必要性を強調した。

高い信頼性を維持するために、ネスレジャパンは、専門的な医療評価に基づいた健康製品のみを推奨している。これは、さまざまな業種の第三者からの貢献を必要とする方法である。このため、Takaoka氏は、ネスレジャパンのヘルスケアプラットフォームを、消費者が必要とする全ての情報を単一の情報源から入手できるようにすることを目指している。

Hosokawa氏は、「ペプタメン、アイソカル、ブーストなどのブランドで、日本でネスレ ヘルス サイエンスを拡大している」と語った。