IPAの専務理事であるGeorge Paraskevakos氏は、プロバイオティクス業界が直面する規制上の課題を指摘し、先週のProbiota Asiaに於けるプレゼンテーションの中で潜在的な解決策を提示した。
同協会は昨年、CODEXレベルでプロバイオティクスに関する規制を調和させる事をすでに提案している。アルゼンチンはIPAの助言を得て、この提案書を作成する作業の主導国として作業を進めた。 IPAは、来月に再びアルゼンチンと提案について討議する予定。
「起こるべくして起こる最初の事は、コミュニティはアルゼンチンのこの新しい作業を受け入れ、引き受けなければならないという事だ。そこからIPAが世界レベルで道理にかなう調和のある将来の方針を決めるサポートに関与する」とParaskevakos氏は述べた。
「本来我々は、産業が繁栄し成長するのを手助けする使節であり門番である。」
規制制度を改善する必要性を説明し、「世界的に科学と技術は前進を続けているが、規制は永遠に流動的と思われる。」
ガイドラインの調和に加えて、同氏はまた、科学と技術に合わせて更新されるガイドラインを提案した。
「どのような調和もダイナミックであり、技術や研究による変更にオープンでなければならない。」
現在、プロバイオティクスの容認され尊重されている定義は、2001/2002年にFAP / WHO専門家パネルによって確立された。 しかし、プロバイオティクス製品の健康上の利点を認識するための一般的な指針を提供するだけである。
国固有の規制
目下、プロバイオティクス業界は、各国の異なる規制を切り抜けなければならないという課題に直面している。
Paraskevakos氏は、「定義が国によって異なっている事が、混乱の原因となっている」と述べた。
同氏は、規制の違いを説明するために、ラベルクレームから認可済み原料に至るまで世界でのいくつかの例を挙げた。
EUは古典的な例で、この地域では製品をプロバイオティクスとして分類する事は出来ないが、イタリアを含む地域内の個々の国では可能になっている。
「状況は二分していて、マイクロバイオームであれ何であれ使用可能だが、プロバイオティクスという言葉は使えない、なぜならこれはヨーロッパのほとんどの地域で固有健康強調表示であるからだ。」
中国の場合、メーカーはポジティブリストを参照し、”青い帽子(中国FDA)”の登録ルートを経て国内でサプリメントを販売する必要がある。
ASEANの各国でも独自の規制がある。
「マレーシアの特定の状況は、必ずしもこれらの要件がカンボジア、ラオス、ベトナム、タイと同じであるわけではない。 だから更なる格差、ギャップ、混乱が生じている。」
最重要原料
昨年の市場規模に関して、プロバイオティクスは世界的に最も急成長を遂げたサプリメントである。Paraskevakos氏は、2015年以降、ビタミンやその他のサプリメントの成長を一貫して上回っている、と指摘した。
世界の総プロバイオティクス市場は約425億米ドルであり、そのうちAPACからは175億米ドルが拠出された、更なる内訳として、中国がAPACのプロバイオティクス売上のほぼ半分を占めている事を示した。
ヨーグルトは、最も人気のある製品形態であり、Euromonitorの数字によれば、昨年の世界小売りの73%を担い、発酵乳(15%)、サプリメント(12%)が後に続いた。