調査には、出産経験のある22歳から45歳の女性500人が参加し、回答は今年3月にインターネット経由で収集された。
回答者の半数をやや上回る51%が妊娠中にサプリメントを摂取していたと答え、その90%以上が葉酸を摂取していた。
様々な研究が、葉酸が妊娠第3または第4週に生じる神経管欠損(NTD)の発症を予防するのに有効であることを示している。
したがって、日本の厚生労働省など各国の当局は、妊娠前より毎日400mgの葉酸を摂取するよう女性に勧告している。
しかし、妊娠前に葉酸を摂取する意識は、日本人女性の間では低いままである。
葉酸の摂取は妊娠開始前に始めるべきと知っていたのは回答者のわずか27.3%であった。
29.3%は妊娠初期の間に葉酸を摂取すべきと思い、さらに9.5%は妊娠中期から開始すべきだと思っていた。
葉酸以外では、鉄もまた人気のサプリメントであり、回答者の58.1%が妊娠中に摂取していた、これに21.7%でカルシウムが続く。
他に摂取していたサプリメントには、DHA、亜鉛、ビタミンB6、ビタミンCがあった。
摂取理由
ほとんどの回答者が葉酸を摂取する最適な時期を知らなかったが、それでも葉酸のベネフィットは知っていた。
調査結果によると、葉酸を摂取していた妊婦の58.3%がNTDを予防するためであった。
妊娠中は葉酸を飲むのが常識であるとの回答もあった。
専門家のアドバイスも重要な役割を果たし、25.2%が産婦人科医からの推奨で摂取していたと回答した。
NTDの予防以外にも、少なくとも6カ月間の出生前の葉酸補給が、中国人女性の産後うつ病のリスクを低下させるという研究もあり、さらにバングラデシュの人口調査では、葉酸強化の義務化が子供の罹患率および死亡率に対処できる可能性があることが分かった。
ビタミンB6とつわり
この調査では回答者の86%が、ビタミンB6がつわりの症状を緩和できることを知らなかったことが解った。
回答者の5.5%のみがビタミンB6を摂取していたが、つわりを予防できることを知っていたのはわずか4.4%だった。
日本産婦人科診療ガイドラインでは、つわりの緩和にビタミンB6の処方を既に承認している。