液体フォーミュ一ラ 一番乗り:明治と江崎グリコが製造のゴーサインを受ける
両社の乳児用ミルクは母乳を厳密にモデル化したと述べている。
明治はスチール缶入り240mlの容量で、乳児用液体ミルクを発売する予定。一方、江崎グリコはカートンパック125mlの容量で製品を販売する予定。
明治は製品の包装について、製品の備蓄を容易にするためにスチール缶を採用したとコメントしている。
「災害時の備蓄を考慮、堅牢性の高いスチール缶を採用し、国内工場で製造している」と同社はプレスリリースで述べている。
包材と容量の他に、2つの製品は保存期間の点でも異なり、明治は1年以上、江崎グリコは6か月。
時事通信によれば、両製品は今春早い時期に販売開始になる。
乳児用液体調製乳製品は、政府の安全基準が存在しなかったため、以前は日本での製造が許可されていなかった。
しかし、一連の地震やその他の自然災害をきっかけに、液体ミルクは災害時の乳児にとって便利で安全な代替栄養として機能する可能性があるため、厚労省は昨年、乳児用液体ミルクの製造と販売を認める条例を改正した。
NutraIngredients-Asiaは、昨年8月、明治と森永乳業が乳児用液体調製乳市場に関心を示している2社であると報じた。 その時点で、明治はすでに製品開発段階にあることも明らかにしていた。
今後の取り組み
明治は、消費者庁の管轄下にある製品を特別用途食品(FOSDU)として登録することを含む、製品ポートフォリオのための3つの今後の取り組みを挙げている。
また、日本の消費者は製品コンセプトに精通していない可能性があるため、消費者に対して「乳児用液体ミルクの特性と使用方法をよりよく理解する」ための消費者教育も実施する。
製品備蓄に関しては、県や地方自治体レベルの公的機関と協力して、災害時の乳児食を準備する方法について一般の人々を教育する。
「また、家庭での災害への備えも重要だと考えています。したがって、家庭での製品備蓄の重要性を奨励してゆきます」と同社は述べた。
同社はまた、乳児用ミルクに関する発表とともに体の健康への貢献、環境との調和、豊かな社会の創造を含む、「企業の社会的責任2026ビジョン」を改めて表明した。