日本のスポーツニュートリションリーダー、明治が市場拡大の中、10％の売上成長を目指す

日本以外では明治のスポーツ栄養食ポートフォリオについてはあまり知られていない。 乳製品以外にも、1980年代に発売された主力ブランドである「ザバス」の成功によって、国内のスポーツニュートリション分野における先駆者となっている。

最新の財務報告書によれば、栄養食品に加えて、スポーツ栄養製品は、2018年度第3四半期、明治にとって2番目に実績を上げたカテゴリーで、売上高は152億円から160億円へ5％増加した。

矢野経済研究所が昨年発行したレポート​によると、日本のスポーツ栄養補助食品市場の規模は2016年から2017年の間に15.3％増加し、470億円となっている。

レポートによると、「2015年以降、市場は毎年2桁の成長を遂げている。栄養素で市場を見ると、市場全体の60％が年々拡大しているプロテインで占められてるが、アミノ酸はおおむね増加傾向にある」。

盛況なスポーツニュートリション市場に支えられて、明治の投資家向け広報担当のKunihiko Kurihara氏は、NutraIngredients-Asia​からの問い合わせに今年は10.6％の売上成長を見込んでいると語った。

プロのスポーツ選手も一般消費者もターゲットになる。

「プロアスリートに加えて、体調を維持するために運動する消費者、および健康志向の中高年の消費者もターゲットにしています。

「弊社は、各消費者の身体的ニーズと目標に合った製品を開発し、販売促進することにより、事業範囲を拡大します」と同氏は語った。

明治のような伝統的なプレーヤーとは別に、プライベートラベル企業も利益獲得を求めに競っている。

たとえば、イオングループのトップバリューは、1年前にスポーツスペシャリストのメガスポーツと組んでプロテインパウダーを発売した。

トレンドの要求​

矢野経済研究所によると、プロテインサプリメントは2017年に日本のスポーツサプリメントサプリメントの59.1％を占め、アミノ酸サプリメントは28.1％を占めていた。

明治については、チョコレート風味のSAVAS Whey Protein 100は、最も売れ行きの良いスポーツ栄養製品であり、Kurihara氏はまた、日本で見られる上位3つの要求についても概説した。

第一に、粉末、飲料、ゼリー、およびバー状のスポーツプロテイン製品への関心が高まっている。

第二に、他のほとんどの市場と同様に、植物性タンパク質の消費へのシフトがある。

最後に、筋肉の健康を維持するために不可欠な物質であるHMBサプリメントへの関心がある。

中国：最初の輸出先​

同氏によれば、明治は来年3月までにサバススポーツ栄養製品を中国に輸出することを計画している。

現時点では、明治は日本国内でのみスポーツ栄養製品を販売しているが、中国をターゲットとしたのは、同国内で健康志向の傾向が高まっており、日本よりも注目されているからである。

スター選手とのコラボ​

明治は、スポーツ栄養の専門知識を強化するためにプロのスポーツ選手たちと連携している。 先月、日本のプロ野球選手、鈴木誠也と契約を結んだ。

この提携では、明治は鈴木選手のトレーニングと体格調整に欠かせない栄養サポートを提供する。

調印した契約についてのコメントで、鈴木選手は明治のプロテインサプリメントが2年以内で筋肉量を15kg増加させ、チームのメインスプリンターになる躍進を支えたと語った。

その引き換えに、明治はアスリート達がスポーツ栄養製品を改善する方法について建設的な識見を提供してくれることを望んでいる。

「トップアスリートが弊社の製品を使用してかつ栄養サポートを受けているという事実を広めることで、製品価値を高めます...将来の製品開発のためにトップアスリートからの情報も蓄積していきます」とKurihara氏は語っている。

ハーバライフニュートリションも最近、スポーツ栄養ブランドが消費データを収集し、製品の有効性を向上させ、ブランドの認知度を高めるためには、プロアスリートとの提携が不可欠である​と述べている。

スポーツへの取り組みの一環として、同社は昨年12月にインドネシアと日本で、アメリカのメジャーリーグサッカー（MLS）チームであるLAギャラクシーとともにセッションを行った。