母乳に近づける:森永乳業は、粉ミルクへのプロバイオティクス応用に焦点を当てる

By Guan Yu Lim

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母乳に近づける:森永乳業は、粉ミルクへのプロバイオティクス応用に焦点を当てる
プロバイオティクス株のサプライヤーである乳業大手、森永乳業は腸の健康と免疫保護機能を高めるため、来年中に機能的な独自のプロバイオティクス株の乳児用調製粉乳への応用を拡大する予定である。

同社のBifidobacterium longumBB536株​は、1969年に母乳で育てられた健康な乳児の腸から最初に分離され、1977年に商品化された。

BB536は長年にわたって行われた180件を超える科学的研究​に基づき、臨床的に証明された多機能プロバイオティクス株である。

カルチャー認知度

森永乳業株式会社のリサーチアソシエイトであるWong Chyn Boon博士は、より多くの消費者、特に母親が、粉ミルク中のプロバイオティクスの多くの利点を認識しているとNutraIngredients-Asia​誌に語った。

博士によると、以前は、消費者は粉ミルク中のオメガ-3に関心を持っていたが、現在は変わりつつあるそうだ。

「今の傾向は、プレバイオティクスとプロバイオティクスの添加です。これは、本質的に母乳の組成を再現しています。」

「消費者はプロバイオティクスの健康上の利点、特に自然分娩でない場合や、母乳で育てられていない場合に、乳児の成長をどのよう高めるかをよりよく認識しています。」

善玉菌

博士は、健康な母乳で育てられた乳児は、ビフィズス菌を豊富に持つ傾向があると付け加えた。

「ビフィズス菌が豊富な微生物叢は、病原体の増殖に敵対的であると考えられる代謝産物を生成することにより、酸性環境を作り出すため、免疫保護の役割を果たすと考えられています。」

一方、複数の研究で、粉ミルクを与えられた乳児は有益なバクテリアが定着する頻度が少ないことが示されている。

したがって、ビフィズス菌や乳酸菌などのプロバイオティクス株や、乳児の腸内でビフィズス菌の成長を促進するのに役立つ非消化性オリゴ糖(プレバイオティクス)を組み込むことに、より多くの注目が集まっている。

科学の観点から、博士はBB536のヘルスベネフィットを強調するいくつかの研究を引用した。

「BB536を配合することで、乳児の胃腸障害を改善できることがわかりました」と博士は述べ、乳児のアレルギー、アトピー性皮膚炎、湿疹の発症リスクを減らすことができると付け加えた。

第三点は、乳児の腸内にBB536が存在すると、未熟児の完全経腸栄養に達するまでの時間を短縮することで、未熟児の健康な成長​をサポートできると語った。

中核株

BB536株は、ここ何年かのうちに同社​の製品イノベーション戦略の焦点になる。

博士は「森永は、乳児製品に適したプロバイオティクスを選択することについての認識を高めたいと考えています。 この点について消費者教育を行いたいと思います。」と述べている。

一方、同社は最近、BB536を乳児用調製粉乳に組み込むために、米国FDAからのGRAS(一般に安全と認められる)ステータスの承認を待っていることを発表した。

過去に、資格のある科学専門家の独立したパネルによる包括的な評価の結果、GRAS自己認証を取得している。

同社は「レビューで公開されたように、ヒトでの安全な使用の非常に長い歴史に加えて、BB536の安全性と有効性は確個たる科学的知見によって間違いなく証明され続けており、GRAS自己認証の取得につながりました。これにより、お客様が利用できるアプリケーションオプションを多様化できます。」とコメントしている。

新しい承認は、新生児から12か月齢までの製品に適用され、2009年に取得した以前のGRASステータスに追加され、子供と大人向けの製品を対象としている。

約6か月以内にFDAの承認を受けることが期待されている。

BB536は、牛乳ベースのドリンク、ヨーグルト、粉ミルク、栄養補助食品などのさまざまな製品の機能性食品成分として使用されており、北米、ヨーロッパ、アジア太平洋の30か国以上で40年以上販売されてきた。

BB536は、茨城県にある利根工場と福井県にある福井工場の2つ工場で製造されている。

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