デジタルデトックス? ビルベリー抽出物の日常摂取は目の疲労を軽減する可能性 - 日本RCT

By Guan Yu Lim

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デジタルデトックス? ビルベリー抽出物の日常摂取は目の疲労を軽減する可能性 - 日本RCT

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日本の新しいRCTによると、12週間毎日ビルベリー抽出物を摂取すると、デジタル機器の使用によって引き起こされる目の疲労が軽減される事がわかった。

研究者らによると、240mgのビルベリーエキスは、ディスプレイ(VDT)作業や近見作業によって生じる毛様体筋の調節緊張を減少させるという。

VDT機器には、コンピュータ、スマートフォン、タブレットが含まれる。

VDTの長時間使用は、眼の筋肉を疲労、緊張させ、焦点調節が困難になる事があり、眼の疲労や痛みなどの症状が現れる場合がある。

研究者らによると、今回の研究は「近年行われている眼の疲労に関する大規模ランダム化二重盲検プラセボ対照臨床試験の一つである」という。

この研究は機能性食品メーカーである株式会社オムニカから資金援助を受けた。

ヒト臨床試験

眼精疲労を覚える109人の健常人(20~60才)を募り、試験群(n=55)とプラセボ群(n=5)に無作為に分けた。

試験群には240mgのビルベリー抽出物(SBE)を含むハードカプセルを投与し、プラセボ群には抽出物を含まないコントロールカプセルが投与された。

被験者は、試験食またはプラセボ食を12週間毎日、朝食または昼食前の空腹時に摂取した。

試験は0、4、8と12週でVDT作業の前後に実施され、調節微動の高周波成分出現頻度(HFC)-1値を評価結果とした。

スマートフォンでゲーム(テトリス)をする事をVDT作業とした。

被験者の血液、尿および身体測定値も試験開始前後に採取し、安全性が評価された。

8週間効果

結果は、8週(p=0.014)と12週(p=0.017)でのHFC‐1値が、プラセボ群と比較して試験群で有意に改善した事を示した。

安全性評価中にも有害影響は認められなかった。

この知見は、ビルベリー抽出物がVDT負荷に応答する毛様体筋の緊張調節を抑制するために使用できる事を示唆している。

ビルベリー(Vaccinium myrtillus L​.) は、フラビリウムイオン構造を有する高可溶性抗酸化剤であるアントシアニンを含有する。これは眼組織に存在し、体内の様々な炎症因子を抑制する。このため、ビルベリー抽出物は機能性食品の成分として良く用いられる。

「アントシアニンは血液から毛様体筋に移動して分布する可能性があるため、毛様体筋の緊張を抑制および緩和する事で、眼の疲労を軽減する可能性がある」と研究者等は説明している。

効果は8週間で見られたが、研究者らは、長期摂取で既存の状態をさらに改善する必要はないかもしれない事を認めている:「ビルベリー抽出物摂取の8週から12週の観察可能な効果は、SBEの12週の長期消費がその有効性を減じない事を示している。」

 

出典:Nutrients

doi:10.3390/nu12030600

「ビルベリー抽出物(Vaccinium myrtillus L.​)の12週間の摂取は眼の毛様体筋収縮の客観的所見を改善する:ランダム化二重盲検プラセボ対照並行群比較試験」

著者:Marie Kosehira等

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