本データは、日本の健康食品・化粧品コンサルタント会社である株式会社スムースリンクが作成したレポート「機能性表示食品(FFC)の現状分析」に基づいている。
レポートによると、FFC制度が始まった2015年4月から今年3月までに届出されたFFCは合計で2,951件。
より厳しい特定保健用食品制度(特保)に比べて、2015年4月に開始されたFFC制度は、消費者庁(CAA)の承認を必要とせずに健康強調表示を行うことが出来る。
製品の安全性と有効性を評価し、CAAのウェブサイトで公開される情報を消費者庁長官に提出することは、事業者の責任となっている。
これは、FFCの登録プロセスが特保よりも安価で迅速であることも意味する。
FFC製品の中では、神経伝達物質として機能するアミノ酸であるGABAが有効成分として最も多く使用されていた。
機能性関与成分が1つしか含まれていないFFCでは、306製品にGABAが使われていた。304製品に食物繊維の給源である難消化性デキストリンが続く。
葛の花由来テクトリゲニン類が3位となっている。
他にも、L-テアニン、ヒアルロン酸ナトリウム、大豆イソフラボン、酢酸、ルテイン、ビフィドバクテリウム・ロンガムBB536、ビルベリー由来のアントシアニンなどの成分がトップ10にランクインしている。
人気の配合
有効成分を複数配合したFFCといえば、EPAとDHAのオメガ3が最も多く、この組み合わせを処方した製品は169製品にのぼる。
続いて、イチョウ葉由来フラボノイド配糖体とテルペンラクトンの配合。どちらの成分も認知機能を向上させる作用があり、109製品となっている。
3位は、ルテインとゼアキサンチンの組み合わせ。これら2つのカロテノイドは、黄斑部の色素量を増加させ、光ストレスから目を保護し、コントラスト感度を改善させる。付けられこの処方に基づく製品は46ある。
このデータは、昨今の消費者の需要傾向を反映していると、株式会社スムースリンクの代表取締 加藤 久明氏はNutraIngredients-Asia誌に語った。
「FFCに多く含まれる成分の種類は、消費者に共通する関心を反映しています。」
「近年では、減量や体脂肪の減少など生活習慣病に関連するのが、最も一般的な消費者の需要でしょう。」
人気の給源
良く使われている成分であるGABAと難消化性デキストリンは、どちらも植物由来であり、植物が重要な給源となっている。
全体として、FFCの約2分の1 (57.1%) は植物由来成分を含んでいる。
次いで微生物(15.3%)、海洋由来(9.4%)、異種混合(8.2%)、動物由来(5.1%)、合成化学品(4.8%)となっている。
剤型
6月30日時点で、市場で販売されているFFC(A-E)は1,373製品。内訳は、サプリメント形状加工食品が727品目、加工食品が609品目、生鮮食品が37品目である。
製品形態としては、FFCは、錠剤、カプセル、粉末などのサプリメント形状品、ヨーグルトや調味料などの加工食品と新鮮な果物などがある。