2019年10月に関東1都6県で先行発売された「ヤクルト1000」は、ヤクルトレディによる宅配を主な販売チャネルとして、4月から全国で販売を開始する。
ヤクルト本社広報部のHideki Maruyama氏によると、同社は「ヤクルト1000」の販売目標を日販110万本に設定しているという。
ヤクルトの2021年3月期第3四半期の業績によると、発酵乳飲料の日販本数は700万本以上、前年同期から4%増加したことが報告されている。
発酵乳飲料カテゴリーでは、主力商品の「Newヤクルト」の販売本数は3.6%増、「ヤクルト400」が4%減、「その他」が173%増と最も伸長した。後者は、「ヤクルト1000」、「ヤクルトファイブ」、「ヤクルトW」、「ヤクルト400W」、「毎日飲むヤクルト365」など。
ヤクルト1000は、乳酸菌 シロタ株を1,000億個配合しており、これはすべての発酵乳飲料の中で最も多くのプロバイオティクスを含んでいる。
日本での主力商品である「Newヤクルト」には200億個の乳酸菌 シロタ株、シンバイオティクス飲料である「ヤクルト400W」には400億個の乳酸菌 シロタ株と5gのプレバイオティクス(ガラクトオリゴ糖)が含まれている。
科学に基づく
ヤクルト1000は、機能性表示食品(FFC)となったヤクルト本社の最初の製品である。
2016年にApplied and Environmental Microbiology誌に掲載された研究では、乳酸菌 シロタ株を含む発酵乳を摂取することで、健康な医学生のストレス誘発性の腹部機能障害が緩和されることがわかった。
この研究は、医学生を対象に、試験前の8週間、毎日試験品を摂取することを課題として行われた。
その結果、乳酸菌 シロタ株は、健康な医学生の、ストレスに起因する腹部症状発症を予防し、腸内細菌叢を良好に変化させる可能性が示唆された。
また、2016年にNeurogastroenterology & Motility誌に掲載された別の研究では、乳酸菌 シロタ株が、学業試験のストレス下にある健康な医学生の不安などのストレス関連症状を緩和することが報告されている。
睡眠効果の評価において, 2017年のBeneficial Microbes誌に発表された研究は, 100 mlの乳酸菌 シロタ株の発酵乳の毎日の摂取が、心理的ストレス下で睡眠の質を維持するのに役立つかもしれないことを見出した。