ジャパン フォーカス:キリン初のHMO生産工場、サントリーの持続可能性への熱望、パーソナライズド・プロテインの新しいアルゴリズムなど
イチジク葉茶は、成人のアトピー性皮膚炎症状の緩和に役立つ可能性がある:日本のRCT
アトピー性皮膚炎(AD) 治療薬の長期服用は、皮膚が薄くなる、腎臓障害のリスクが高まるなどの副作用があり、より安全な薬剤や代替品の必要性が重要となっている。
東洋食品研究所の研究者らは、イチジク葉茶の長期飲用による安全性と影響について、RCTを実施した。
その結果、イチジク葉茶の摂取はAD症状に良い影響を与えるものの、光毒性で発疹を引き起こす可能性のある化合物フラノクマリンを含まないイチジク品種から作られたお茶でなければならないことが判明した。
プラスチックの問題を浄化する:サントリーAPACが語る、一体となった代替素材とリサイクルへの取り組みが必要な理由
飲料大手のサントリーは、持続可能な社会の実現には、代替包装材料の開発とリサイクルインフラの整備に同時に注力することが不可欠だと考えている。
2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにし、2030年までに持続可能なペットボトルの使用率を100%にすることを目標に、湿気に強い繊維質の包装材を開発し、包装の容積と重量を最小限に抑える新しい方法を模索している。
2024年に完成予定のクイーンズランド州の飲料製造施設では、カートンのマルチパッカーが導入される。
キリン初のHMO施設がタイで稼働、中国が市場規模の半分を占める見通し
キリン初のヒトミルクオリゴ糖(HMOs)生産工場が2022年11月に稼働し、年間300トンのHMOsを生産することができるようになった。
この施設から、キリンはアジア、欧州、米国の粉ミルク市場に対応することを目指す。ただし、中国が粉ミルク向けHMOの市場シェアの半分を占めると予想される。
現在、HMOの主な用途は乳児用粉ミルクへの添加だが、将来的には機能性食品やサプリメントへの応用の可能性もある。
タンパク質摂取と筋力の用量反応関係を解明 - 明治のメタ分析結果
日本の乳業メーカーである明治が行った新しいメタ分析により、タンパク質摂取量と筋力の間に用量依存的な関係があることが初めて報告された。
明治と早稲田大学の研究者らは、筋力の大幅な向上を見るためには、タンパク質摂取と筋トレの組み合わせが必要であることを明らかにした。
また、妊娠中の女性など、特定のグループは、タンパク質の摂取量を増やす際は注意する必要があることも強調している 。
タンパク質をパーソナライズ:明治とDeNAライフサイエンス、摂取量と摂取源のアドバイスを提供するアルゴリズムを開発
この開発は、多くの消費者が正しいタンパク質製品の選び方を知らず、タンパク質摂取の個別化というアイデアが歓迎されているという調査結果を受けて行われた。
このアルゴリズムは、個人の年齢、性別、体重、運動頻度、タンパク質の摂取目的などを考慮した上で、最適なタンパク質の量と種類を算出し、アドバイスする。
30人の男女を対象に検証したところ、体組成にポジティブな影響を与えることが確認された。