「バイオティクス」ラウンドアップ：中国のポストバイオティクス基準の計画、香港のプロバイオティクス規制の要請など

ポストバイオティクスの定量化 中国健康食品協会が業界標準の草案作成に企業を結集​​

中国栄養健康食品協会 (CNHFA) は、ポストバイオティクスまたは不活化細胞を定量化するための業界基準を策定しており、業界関係者と一般市民にこのプロセスへの参加を呼びかけている。

業界関係者と一般市民は3月1日までにCNHFAに提案を送ることができる。

昨年、蛍光標識を使って細胞数を定量化するサイトメトリー基準を起草した中国食品薬品検定研究院（NIFDC）が作成過程を主導する。

Nurture​は東南アジアに照準を合わせ、消化＋プロバイオティク ドリンクシリーズを拡大​​

FonterraブランドのNurtureは今年、ストレス緩和と肌の健康をターゲットに、粉末プロバイオティク ドリンクシリーズを拡大する予定である。

同ブランドは同時に、シンガポールでこのシリーズをオフラインで紹介し、マレーシア、  インドネシア、タイにおける潜在的な市場を探っている。

これらはすべて、ウェルネス分野へのFonterraの戦略的な動きの一環であり、東南アジアを地域のハブとして位置づけている。　Nurture社は、昨年4月に「Digestion + Immunity」、11月に「Digestion + Energy」と「Digestion + Focus」を含む一連の製品を発表した。

プロバイオティクスと湿疹：​GenieBiome​社、シンガポール市場に臨床試験済みのシンバイオティクスを投入​​ ​

香港のバイオテクノロジー企業GenieBiome社は、シンガポールでのプロバイオティクス製品群の拡大に照準を合わせており、その中には幼児の湿疹を改善する臨床試験済みの製品も含まれている。

G-NiiB Immune Kids SIM03は、昨年10月にShopeeなどのプラットフォームを通じてシンガポール市場に導入されたが、2024年2月からは大手小売店のWatsonsとGuardianでも購入できるようにする意向がある。

同製品は1歳から5歳の子供を対象としており、香港中文大学（CUHK）の小児科で臨床研究が行われている。

プロバイオティクス規制の呼びかけ：香港消費者委員会、カテゴリーを監督する法律の制定を政府に要請​​

香港消費者委員会は、消費者の安全を確保するため、プロバイオティクスを含む栄養補助食品を規制する法律を制定するよう政府に求めている。

これは、市販されている40種のプロバイオティクス製品のレビューに基づく調査結果の発表を受けてのものである。

調査結果により、40種類のプロバイオティクスのうち2種類に、FAO/WHO合同作業部会がプロバイオティクスとしての使用を推奨していない菌株であるエンテロコッカス・フェカリス（Enterococcus faecalis​）が使用されていることが判明した。また、3製品中2製品が表示ガイドラインを満たしていなかったが判明した。

FAQ​解決：ポストバイオティクスは代謝物から構成される必要はない、と​ISAPP​は明確にしている​​

ポストバイオティクスの一般的な誤解は、ポストバイオティクスが代謝物で構成されているというものであるが、国際プロバイオティクスおよびプレバイオティクス科学協会 (ISAPP) は必ずしもそうではないと述べている。

2021年にポストバイオティクスの定義​を発表したISAPPは、1月10日に発表した最新の声明で、代謝物だけではポストバイオティクスとは認められず、ポストバイオティクスの必須成分ではないことを明らかにした。

ポストバイオティクスは 「ポスト」 と 「生物」 を意味する 「バイオティック」 で構成されていることを強調した。したがって、ポストバイオティクスは、生きていたものが現在 「死後」 または無生物であることを指すべきである。