ブレインジュース:キリン、記憶力維持をサポートする機能性食品・サプリメントを発売

By Guan Yu Lim

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ブレインジュース:キリン、記憶力維持をサポートする機能性食品・サプリメントを発売

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キリングループは、独自成分であるβ-ラクトリンを配合した記憶の健康をサポートする機能性表示食品、4品を発売する。

キリンは、認知機能をサポートする乳清タンパク質由来のペプチド、β-ラクトリンを世界で初めて発見し、機能性食品やサプリメントに配合している。

その中には、日本の乳業メーカーである雪印メグミルクと共同で開発した機能性ヨーグルト(記憶ケアヨーグルト β-ラクトリン)も含まれている。

この他、子会社である協和発酵のサプリメント(協和発酵バイオβ-ラクトリン)、キリンビバレッジの乳飲料(キリンβ-ラクトリン)、小岩井乳業の乳飲料(小岩井β-ラクトリンミルク)など三製品がある。

製品は4月からサプリメントを皮切りに展開し、メグミルクのヨーグルトは6月に発売を予定している。

4製品ともに、機能性表示食品(FFC)となっている。

ブレインヘルス

キリンがβ-ラクトリンを発見したのは2014年、協和キリンと小岩乳業の研究により、乳製品を日常的に摂取することが記憶力や認知機能の保持に有効であることがわかった。

キリンと日本の研究者が今年初めに発表した研究によると、β-ラクトリン(1.6mg)を6週間補給することで、脳内の局所脳血流が改善され、注意力、実行機能、記憶の取り出しなどの認知機能の向上が期待できるという。

β-ラクトリンは、脳内を移動する際に神経細胞を刺激し、神経伝達物質の一種であるドーパミンの量を増加させる作用がある。

ドーパミンの増加は、記憶をつかさどる脳領域である前頭前野と海馬の神経細胞活動を刺激する。このメカニズムにより、β-ラクトリンは記憶力の維持を助ける。

無作為化プラセボ対照二重盲検試験は、物忘れや不注意などの自覚的な認知機能の低下が見られるが、それ以外は健康な日本在住の50~75歳の高齢者を対象に行われた。

この研究は、Journal of Clinical Medicine​誌に掲載された。

β-ラクトリンは、乳清酵素消化物、カマンベールチーズ、ブルーチーズなどの発酵乳製品に多く含まれている。

キリンは発酵技術を用いてβ-ラクトリンを抽出し、様々な用途の原料としている。

4つのSKU

今回発売する4製品は、加齢に伴い低下しがちな記憶力をサポートすることを謳っており、1食あたり1.6mgのβ-ラクトリンを配合している。

協和発酵バイオのサプリメント(β-ラクトリン)は、物忘れや情報を思い出す力の低下、注意力の低下などが気になり始めた健康な60歳以上のシニアを対象としている。

2種類の乳飲料「キリン β-ラクトリン」(ヨーグルト風味飲料100mL)と「小岩井 β-ラクトリンミルク」(牛乳200mL)は記憶力の低下が気になる50代から70代のシニア層をターゲットにしている。

また、小岩井の乳製品は、50~60代の女性もターゲットにしている。「健康を維持し、よりよい日常生活を送りたいという願いがあり、飲食への関心とコミットメントが高く、情報発信力があり、金銭的に余裕がある人」と、キリンホールディングスのコーポレートコミュニケーション、アシスタントマネージャー、Kozue Takayoshiさんは説明する。

メグミルクとの共同開発のヨーグルト(90g)は、物忘れが気になる中高年をターゲットにしている。

Takayoshiさんによると、雪印メグミルクは、キリンのβ-ラクトリンの認知特性など、脳の健康分野の研究開発に賛同し、急速に進む日本の高齢化社会に向けた商品開発の共同取り組みを開始したという。

日本では、2025年には高齢者の5人に1人が認知症になると言われている。

 

出典:Journal of Clinical Medicine

https://doi.org/10.3390/jcm10030480

「健常成人における作業記憶課題時のβ-ラクトリンの背外側前頭葉皮質内の局所脳血流に及ぼす影響について: 無作為化比較試験」

著者:Yasuhisa Anoら

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