森永は日本国内では健康食品の原材料メーカーとしても消費者商品のメーカーとしても大手であるが、同社は東南アジアでは存在が薄いと言っている。
「当社は日本国内ではよく知られているが、まだまだやるべきことがります。」とモリナガ ニュートリショナル フーズ(アジアパシフィック)のジェイソン・フー副社長は言う。
同社は過去1年に東南アジアで数多くのイベントに参加し、地域の健康食品・機能性食品業界に森永ブランドを知ってもらった。
「当社はこの12ヶ月、当社の知名度を高めるため、この地域で非常に積極的に営業活動を行ってきました。少なくとも、当社が生産する商品の認知度を高めたく思います。」と同氏は付け加えた。
「当社の専門性と研究における開発能力の高さは日本では最終商品によく反映されています。そのため、日本の消費者は臨床で実証された効果を享受できます。」
今、重要なのは、東南アジア地域で日本と同様の専門性を取引先にもたらすことである。
「当社は各国で、取引先が当社の機能性関与成分を用いて機能性食品を開発、発売するのをサポートします。例えばインドネシアではカルベ製薬と提携しています。フィリピンでは、まだ当社のプロバイオティックスやその他の機能性関与成分の提携先を探しています。」と同氏は述べた。
「森永はプロバイオティックスではよく知られていますが、特殊で独特な機能性関与成分を数多く生産していることは余り知られていません。」と言う。
これには例えば、血圧改善効果があると同社が言う牛乳由来の成分などがある。
「この商品はミルクペプチドMKPと呼ばれており、薬のような効果があります。この独特な成分を用いて機能性食品を生産する提携先をフィリピンなどで探しています。」とフー氏は言う。
「こういった成分は、森永が得意とする開発力を示してしますが、東南アジアでは知られていません。そのため、東南アジアでこれらの商品の認知度を高め、森永の研究開発における先進性をお見せするのが、当地域での私たちの役割のひとつとなっています。」とのことだ。
対象国の選択
フー氏は、計画目標は高いが、同社は実現可能な目標を立てたと言う。
「言うまでもなく、当社はどこにおいても、全ての商品を販売したく思っています。しかし、現実的にみて、対象国を選択しなければなりません。」と同氏は述べる。
明確な機能性のあるサプリメントへの消費者需要が増加しているという健康トレンドは、森永の機能性関与成分の販売戦略に追い風となっている。
「トレンドとして明らかなのは、人々はサプリメントに明確な機能性を求めているという点です。しかもそのサプリメントの効果が臨床的に認められていることを望んでいます。」とフー氏は言う。
「当社が発売した成分の多くには、臨床研究で効果が認められた機能性があります。」
「当社は99年間、あまり宣伝をしませんでした。しかしこれからは、当社の知名度を高め、森永ブランドが何を意味し、どのような商品を生産しているかを知ってもらいたく思います。」と同氏は締めくくった。